災害が起こった時に猫ちゃんにしてあげられること 安否確認編
災害が起こった時に猫とはぐれてしまった時どうしますか?
今回のテーマは、
猫ちゃんの安否確認
についてです。
1 災害で行方不明になった猫は見つかるのだろうか?
震災や、豪雨で大きな被害を受けた場合、避難所生活を送らなければならないことがあります。あまり被害が少なければ、猫と一緒に避難する余裕があるかもしれませんが、地震で家が壊れてしまったり、豪雨で洪水になり、すぐに非難しなければならない場合、飼い猫ちゃんとはぐれてしまう可能性があります。
まず、行方不明になってしまったペットが飼い主の元に戻ってくる確率はどの程度か見てみましょう。
環境省の調査によると、平成28年に引き取られた犬、猫が113,799匹いるのに対して、見つからずに殺処分となったものが55,998匹であり、半数以上の犬、猫が引き取り手がいなかったことが分かります。
さらに引き取られた犬、猫の中には、本来の飼い主のもとに戻れなかったものもいるので、実際に、飼い主のもとに戻ってくる犬、猫はもっと少ないことが分かります。
ちなみに平成26年のデータでは、犬よりも猫の方が飼い主のもとに戻りにくいということが分かりました。(犬が28%、猫0.3%)
ちなみに実際の災害例でいうと東日本大震災があります。東日本大震災によって被災した猫で飼い主のもとに帰ることができたものはほとんどいなかったそうです。
では、災害が起こったときに飼い猫ちゃんとはぐれてしまった時、どうすれば良いのでしょうか?
2 災害が起こる前に準備しておくこと
犬の場合、狂犬病の注射剤票など、迷子になった時に見つかるヒントが多かったので、猫より飼い主のもとに戻ってくる数が多かったと言われています。
猫は、犬と比べて、飼い主と猫を結びつけるヒントが少ないため、見つけるための手段を考えなければなりません。
そこで、おすすめしたいのがマイクロチップです。マイクロチップとは猫の飼い主を特定するためのものです。ヨーロッパでは、捨て猫を防止することや迷子の猫の特定のために普及しています。
仕組みとしては、マイクロチップに登録された15ケタ数字を専用リーダーで読み取ることで、住所や飼い主の情報が分かるというものです。ちなみに専用リーダーは全国の動物保護センターや保健所、動物病院に配備されています。
残念ながら日本では、そこまで普及していませんが、東日本大震災でマイクロチップを付けていた猫が割と早く飼い主のもとに戻ってこれたことが話題となり、少しずつ名前知られるようになってきました。
なので、マイクロチップを装着するという対策も考えるべきだと思います。
3マイクロチップ対策はどこで行えばいいの?
では、マイクロチップを猫に装着するにはどうすれば良いのでしょうか?
マイクロチップ対策は、動物病院で行われます。生後4週間を超えた猫はマイクロチップを装着することが出来ます。なので、まず動物病院にお問い合わせすることから始めましょう。
マイクロチップを装着後、動物病院においてある登録用紙に飼い主情報と猫のデータを記入します。申し込み後、2~3週間後に登録完了はがきが来ます。(登録完了はがきは、住所変更の際に必要なので、必ず厳重に保管しましょう。)
マイクロチップの値段は登録と装着合わせて、3000円~7000円が相場です。そんなに高いわけではないので、やっておくべきかと思います。
4 マイクロチップを装着するのは怖いという方へ
マイクロチップと聞くと体に埋め込むものなので、少し怖いと感じる方も多いと思います。ですが、猫に害を与えることはありません。
じつは、マイクロチップを埋める場所は、猫の予防注射を打つ場所と全く同じなのです。なので、場所に関しては最も猫にとって安全な場所に装着することになります。
また、マイクロチップを装着するためには手術が必要なので、猫に怖い思いをさせたくないという方もいるでしょう。
その場合は、予防注射の際に同時にやってもらうのが良いです。そうすれば、猫ちゃんが何度も病院に行って手術をしなくてもよいのでおすすめです。
また、マイクロチップは一度つけると、30年持つと言われています。猫の寿命が平均15年くらいなので、何度も手術をする必要はありません。
マイクロチップを装着することに抵抗があるかもしれませんが、
もし、飼い猫ちゃんが災害で飼い主さんとはぐれてしまったら...
餌をもらえず、不安な状態で亡くなってしまうかもしれません。
早く見つけてあげるためにも、マイクロチップを考えてはいかがでしょうか?