野良猫の殺処分で一番処分されているのが子猫の現実...【野良猫だらけ】
野良猫を減らす試みで「地域猫」というものをニュースで知りました。
地域猫は、野良猫が住み着いている地域の人たちが、共同で猫ちゃんを管理するという取り組みです。ここでは、本題ではないので、また後日記事にします。
しかし、このニュースの中で、「まじか…」と思ってしまう事実が隠されていました。
殺処分された猫の内、最も殺処分されているのが子猫であるということ。
この地域だけなのかなと思っていたのですが、全国の自治体で引き取られ殺処分された猫の内、半数以上が子猫なのです。
※もし、詳しく知りたいという方は、環境省の統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」をご覧ください。
では、なぜ子猫の殺処分が最も多いのでしょうか?
それには複雑な背景があるのです。
というわけで、今回は...
なぜ、子猫が殺処分されるのか?です。
子猫の処分が多い理由とは?
・子猫は世話しにくい
子猫の世話は非常に難しいです。
というのも、保護された猫の場合、母親の猫ちゃんがいないので、飼育するためには
「母親」の代わりを私たちがしなければなりません。
特に生後間もない場合は世話が大変です。
例えば、このような注意が必要になります。
- 体温の管理をする
- 子猫に授乳する
1の体温を管理は猫ちゃんの生命の危険につながります。生後2週間までは、体温の調節をする能力が弱いので、寒さで亡くなってしまう可能性があります。
母親の猫ちゃんが一緒にいる場合は、母親が子猫ちゃんのそばで温めてくれるので子猫ちゃんが体温の心配をする必要はないですが、
保護猫として飼育する場合は、母親がいないので、体温管理を私たちが行わなければなりません。なので、子猫ちゃんの世話に付きっきりにならないといけません。
2も本来、母親がいれば、授乳の心配はいらないのですが、保護猫の場合は母親がいません。なので、母親の代わりに子猫に授乳しなければなりません。
しかし、この授乳が子猫を受け入れられない最大の要因となっている気がします。
というのも、子猫の授乳の世話には夜中まで付きっきりにならなければいけないからです。
生後1週間の間は、一日計6~8回。2~3時間間隔に一度、夜間にも1~2回授乳しなければなりません。生後2週間を経過した場合でも、一日計5~6回は授乳しなければなりません。
つまり、
一日中「子猫」の面倒をみれる人でないと引き取るのは難しいということです。
私たちは、「仕事」や「家事」に「学校」と一日の間にやるべきことがたくさんあります。だから、「子猫」を引き取りたくても、世話という壁によって難しいという人が多いのです。
・子猫は捕まえやすい
猫を保護する場合、捕獲用の器具を使って捕まえるのですが、大人の猫よりも、子猫の方が警戒心が低いので、保護されやすいのです。
特に、生後二か月の間は何事にも興味を持ち、狩りや仲間意識などの新しいことを受け入れる期間「社会期」があります。
この間に人と関わりを持った猫は、大人になっても人を警戒しなくなると言われています。
つまり、
この時期は、人を警戒していないので、捕まえるチャンスでもあるわけです。
実際に、私の地元でも野良猫の去勢を行う際には、「子猫」の間に行うことが多いです。
ですが、保護した後に保健所に運ばれると、引き取り手がおらず、殺処分されてしまうというケースが多いというのが、現状です。
・まとめ
野良猫の問題は複雑で、私たちのように可哀そうだからなんとかしてあげたいと思う人がいる一方で、野良猫によって迷惑がかかっている人がいるという部分もあります。
ですが、迷惑だからと言って「殺処分」で済ませるのは、良くないのではないかと私は思います。
私の力「一人」では、どうすることもできない問題かもしれません。
けど、こうして情報を発信することで、「野良猫の幸せ」に貢献できるなら本望かなと思います!
わたくし「だらけ猫」は野良猫にお世話になっている分、少しずつではありますが、野良猫ちゃんに恩返しできるように発信していけたらと思います。